塗料の化学物質は主に有機溶剤(VOC)があり、そのほか添加剤もあります。
VOCは塗装時にその多くが放出されるため、塗料が完全に硬化して塗膜となった時点ではほとんど残らず、硬化した接着剤やプラスチック類と同じレベルかそれ以下です。
VOCの発生量は(塗料の種類や環境によりますが)、塗装後十分に換気をしていれば約2週間で急激に減少します。

塗料による健康影響の防止策/まず塗料そのものの選択が重要で、施工時と施工後に換気等に十分配慮することで、塗料による健康影響は大幅に抑制できます。

1.塗料、塗装系の選択

現場施工の室内塗装では、基本的にVOCの少ない水性塗料を使うことで発生溶剤を極力低減し、硬化後の微量の発生もより低減させることが重要です。

日本塗料工業会では水性塗料のVOCを業界の自主規制値1%以下を目指した取組みでさらに安全の確保をすすめています。

2.塗装施工時、施工後の配慮

現場施工では十分に硬化するまで換気を行い、居住しないことが原則です。しかし施工の都合などで居住者の立ち入りが必要であれば、できるだけ換気をすることが必要です。塗装施工後は部屋を締めきらず、通風を良くするなど、十分に換気することが大切です。

●換気などの効率をあげるため、内装であっても晴天時に行うことが望ましいといえます。

気中濃度(mg/m3)
影響レベル
0.2<
刺激や不快感が生じる
2.0<
常に不快感など影響が現れる
5<
刺激が増加する
25以上
集中力の低下、毒性影響が生じる
(注) 室内空気中の1つ以上の化学物質に対して特別過敏な人がかなりの割合で存在し、一度高濃度にさらされ強い刺激を受けた人は、その後低い濃度でも刺激を感じる『過敏症』になる可能性が高いと言われています。

【出 典】
PAINT VISUAL VOL.3 ペイントビジュアル 第3巻 塗料の設計と製造・環境
【発 行】
日本ペイント株式会社 塗料相談室